放置自転車

値下がりしたとは言えまだまだ燃料費が高い今日この頃。「エコ」と「メタボ」の名の下に自転車や自動二輪による通勤者が増えている。実際うちの職場でも駐輪場が満杯となり、間が悪ければ駐輪場に置けない事もあるほどである。
そんな中、駐輪場に一台の自転車があった。出勤してくるといつもあったし、退勤時にも同じ場所にあった。早く出て遅くまで頑張っている人もいるのだなあ、と最初は感心していたのだが、少し前から職場駐輪場の私の定位置…と自分で思っている一角…に鎮座して、数日間にわたって動いた形跡が無い事に気付いた。
この自転車は誰にも乗られずにこのまま居るのではないか。
今、平日日中の駐輪場はほぼ満車状態である。概ね不文律的に置場は決まってくるものの、新規の通勤者や天気に合わせた通勤者等で利用者は増減する。減の場合はともかく、増の場合は「場所の取り合い」となるので多少の押し合い圧し合いとなるのは自明である。そのあおりで我が愛車「銀の稲妻」号が倒されていた事もあるのだが、それはそれとして、一回の移動は小さくとも何度も繰り返されれば大きくなる。恐らくその自転車はその結果、私の定位置を占拠したのであろう。
鉄製のフレームに、クイックリリースでないホイール。サドルの高さを変えるのにも工具が必要な少し古びたMTBタイプだが、タイヤもそれほど減ってないし、まだまだ十分乗れそうなのに何故放置されているのか。私の場所を占拠している事に複雑な気持ちはあるが、なんだかもったいない。持ち主の人は有効に利用して欲しいなあ、と思った。