賀東招二・大黒尚人「フルメタル・パニック! アナザー 5」 富士見書房(文庫/富士見ファンタジア文庫)

テロにより重傷を負うマオとバクスター。乗っ取られるD.O.M.S.。達哉らは新生D.O.M.S.を立ち上げ対抗するが…と言う事で、4巻ラストの引きから急展開となる第5巻。何だかんだで結構な長編になってきた「フルメタアナザー」。「TT」とか「セガール」とか「フルメタ」読者にはあからさまな程のキャラクターの名前で少し笑ったけれど、クルツの登場の時点で不安のあった「旧作キャラが登場して新作キャラが空気」になる事態は現状、うまく回避していると思う。あくまで別作品なのだからこのバランスで進めて欲しい。旧作キャラの多少登場を期待する気持はあるので「サービス」程度と言うあたりで。ストーリーとしては「乗っ取られて機体を奪還して復讐」と言う流れで中々燃える展開。着地点は見えないけれど、いい感じのラノベとして完成をみたい。
それはそれとして「特装版」には「ROBOT魂」がついているのだが、1号機が欲しくなって困る。上手い販促だ…